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【連載㉔】メンフィス、テネシー州:アメリカのホストファミリーでの思い出<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

【連載㉔】メンフィス、テネシー州:アメリカのホストファミリーでの思い出<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>
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アメリカでのホームステイは、単なる旅行を超えたものです。新しい文化との出会い、生活の共有、そして忘れがたい思い出の形成を含む、深い経験を提供します。特にテネシー州メンフィスでのホームステイは、日本人にとっては江利チエミの「テネシーワルツ」を思い起こさせる場所でもあります。

この記事では、メンフィスでのホストファミリーと過ごした時間を中心に、そこで育まれた絆と記憶を探ります。メンフィスはエルビス・プレスリーの故郷としての音楽と歴史の街であるだけでなく、アメリカ南部の温かな人々との交流、テネシーとバージニアの自然の美しさ、公民権運動の重要人物であるマルティン・ルーサー・キング牧師に関連する歴史的な場所が訪問者を待ち受けています。アメリカでのホストファミリーとの思い出は、過ぎ去った時間以上の価値を私たちに与えてくれます。それは生涯にわたって心に残る特別な瞬間と学びです。

【連載・まとめ記事】【連載・一覧】海外旅行の醍醐味を知る添乗員の旅行記&エッセイ

  • テネシー州メンフィスでのホストファミリーとの生活の豊かさと、その文化的な背景。
  • アメリカ南部、特にテネシー州とバージニア州の自然の美しさと地域文化の特徴。
  • エルビス・プレスリーとマルティン・ルーサー・キング牧師の歴史的重要性と、メンフィスにおける彼らの遺産。
  • 異文化交流の経験がもたらす深い人間関係の形成と、異国での生活から得られる貴重な学び。

【原文】メンフィス、テネシー州:アメリカのホストファミリーでの思い出<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

原文そのまま

メンフィス”、テネシー ■アメリカ

 テネシー州、 “メンフィス”。 この街を語る時、 僕は何とも言えない気持ちになる。 この街は、僕が 「アメリカ時代」 に、 ホスト・ファミリーと数ヶ月間、一緒に暮らした街だ。 それだけに、 この街には様々な「思い出」 がある。

 アメリカは広い。 その広いアメリカでも東南部のジョージア州から西へ ルイジアナ、 テネシー、ケンタッキーへと帯のように広がる一帯を特に “バイブル・ベルト”(聖書の帯)と呼んでいる。 この地帯は、「敬虔なクリスチャン」 が多く、“昔の、旧き良き時代のアメリカ” が、 そのまま残されているからだ。 ちょうど、“大草原の小さな家” のような家族がたくさん住んでいると思えばよい。人々は善良で、 「疑う」 ことを知らない。 特にテネシー州は、ニックネームを“ボランティア・ステート” ( 奉仕の州)といい、キリスト教の 「人に愛の奉仕を」の精神が深く浸透した土地柄でもある。 実際、 街ではいたる所でそういった奉仕活動が行われている。 「江利チエミ」 の歌った “テネシー・ワルツ”はこの州の“歌”だ。

 こんな事があった。 僕は、毎週、日曜日に、ホスト・ファミリーと、 彼らの通う教会に行っていた。 そこで、たまたま、隣町から嫁いできた娘が “メンフィス”に住んでいるという60歳くらいのおじいさんと知り合いになった。 “となり町” から娘の所に遊びに来ていたのである。 古びた黒ぶちの眼鏡をかけ、 農夫である彼の姿は、オーバー・オールを着た、 “人のいいおじいさん” という感じだった。牧師の話に、熱心に耳を傾けていた。

 テネシー州では、 “東洋人” はめずらしい。 彼の方から僕に声をかけてきたのだ。サウザン・アクセント (南部なまり) のきつい英語で、 アメリカに来たばかりの僕にとっては “聞き取り”に苦しんだが、意味はとれた。 「次の日曜日に、 車で迎えに行くから、 自分の通う隣町の教会の礼拝に来ないか?」 と言うのだ。 僕はふたつ返事で、“オーケー” と言った。何故なら、このおじいさんの住む“となり町”は、直線距離でも300キロはあるのだ。 時速100キロで飛ばして迎えに来ても、片道3時間はかかる計算になる。 僕はこの話は “冗談” だと思ったのだ。そんな会話を交わした僕は、ホスト・ファミリーにはこの事を話さなかった。

 やがて、問題の日曜日が来た。 朝6時に、ドアをノックする音が響いた。 なんと、あの“おじいさん” が迎えに来ていたのだ。 ホスト・ファミリーに事情を説明すると、 “行ってらっしゃい” と言う。 車は、「年代物のポンコツのバン」 だった。中には、おじいさんの “孫”たちが3人乗っていた。 みんな小学生だ。 目をこすりながら僕に挨拶をした。 この子供達も、午前2時半に起きて、300キロ離れた隣町から僕を迎えに来てくれたのだ。あの時、僕は、いい加減に“返事” をしたのに、おじいさんは、「真剣」だったのだ。僕は、この時、 何とも言えぬ気持ちになった。これほど純朴な気持ちで、毎日を生きている人々はアメリカにはまだ沢山いるのだ。 この 「出来事」から僕の気持ちは、 “一転”した。戦後、 日本に伝わっている「アメリカ」のイメージとは全く違っていたのだ。大都会のイメージが強い 「アメリカ」 であるが、そういった 「地域」 はごく一部である。 アメリカ大陸のほとんどは、この「テネシー州」 のように、 純朴な人が多く住む美しい田舎なのだ。 後に車で「全米旅行」 をしてわかったことだが、 「テネシー」 「バージニア」 が一番美しい州だ。 「森」と「湖」と「草原」 が広がっている。 車を走らせると、 自分がまるで、 「絵画」 の中を走っているようだ。 アメリカの田舎に住んでいる人々は、 「大都会」 へ行く事を嫌っている。 事実、 僕が「ニューヨーク」 に行くときも、ホスト・ファミリーも大反対した。 彼らさえ、行ったことがないのだ。 この、のどかで平和な街、テネシー州の 「自慢」は何と言っても、 美しい自然と 「人の良さ」 である。

 もうひとつ、この「メンフィス」の自慢は「エルビス・プレスリー」 がこの町からデビューし世界的な大スターになったことである。 彼の家は「プレスリー・マンション」と言って、観光名所になっている。 彼が、 初めてレコーディングしたという、小さな「レコーディング・スタジオ」も、まだこの町に残っている。

 また、「悲しい観光名所」もひとつある。 黒人開放のための公民権運動の指導者であった、黒人の「マルティン・ルーサー・キング牧師」が撃たれたホテルがあるのだ。 2階だての小さなモーテルの 「バルコニー」 に出ていたときに「狙撃」 されたのだが、 この 「部屋」 と「バルコニー」 は、キング牧師が 「最期」 を遂げた場所として永遠に「保存」 するため、 今では使われていない。 この場所にも、ホスト・ファミリーに連れて行ってもらった。

 テネシー州、「メンフィス」 で過ごしたホスト・ファミリーとの時間は3ヶ月程だったが、僕にとっては「大切な時間」として、この街の 「優しい人々」 との思い出と共に、 今でも心に残っている・・・・

           ※著作権者:「O氏」

  1. isa.co.jp – 留学・ホームステイ – ホストファミリーとは? 意味について
  2. weblio.jp – 「ホストファミリー」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
  3. dictionary.goo.ne.jp – ホストファミリー(host family) とは? 意味・読み方・使い方
  4. detail.chiebukuro.yahoo.co.jp – ホストファザーってなんですか?
  5. japan.afssite.afs.org – ホストファミリーの条件と特徴 – AFS Japan

※英語表記のサイトは、chromeの場合「右クリック>日本語に翻訳」をクリックすると日本語表記になります。

著作権者

著作権者:「O氏」

海外ツアーコンダクターとして世界を旅した経験豊かな旅行家であり、その深い洞察と豊かな表現力で旅の魅力を伝える当ブログに登載した「旅行記と旅エッセイ」の著者(※著者から当ブログへの掲載の承諾を得ています。)※著者からの挨拶

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【要約・解説】メンフィス、テネシー州:アメリカのホストファミリーでの思い出<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

  • 思い出深きメンフィス:アメリカ時代の宝物
  • バイブルベルトの中心、テネシー:信仰深く、伝統を守る人々
  • 意外な出会いと新たな絆:隣町の老人とのふれあい
    • 予想外の訪問者:日曜の朝、約束を果たす
    • 約束を守る心:メンフィスの老人との感動的な出会い
  • アメリカの多面性を再発見
    • テネシーの自然と文化の融合
    • アメリカの隠れた魅力:テネシーとバージニアの美しさ
  • メンフィスの観光スポット
    • エルビス・プレスリーの足跡をたどるメンフィス
    • 公民権運動の悲劇:マルティン・ルーサー・キング牧師
  • ホストファミリーとの貴重な時間:心に残る絆
  • 変わるアメリカのイメージ:純朴な人々との出会い

この旅行記(エッセイ)は実際の旅行の経験に基づいて語っており、その魅力や観光スポットなどが描かれています。
※以下の文中の「著者」は、「著作権者:O氏」のことです。

思い出深きメンフィス:アメリカ時代の宝物


メンフィスは、著者にとってアメリカ時代を過ごした特別な場所であり、ホストファミリーと共に暮らした数ヶ月間は今も色褪せることなく心に残っている。街の風景、人々、文化が著者の思い出を形作っている。

バイブルベルトの中心、テネシー:信仰深く、伝統を守る人々


テネシー州はバイブルベルト地帯に位置し、「ボランティア・ステート」というニックネームが示す通り、キリスト教の奉仕精神に根ざした土地。地域全体が古き良きアメリカの価値観を色濃く残しており、人々は信仰深く、互いに助け合う生活をしている。

  1. Wikipedia – ナッシュビル
  2. Academic Accelerator – テネシー州 Tennessee
  3. Jlifeus.com – テネシー義勇軍(ボランティアズ) ★ノックスビル・e-ガイド★

意外な出会いと新たな絆:隣町の老人とのふれあい


著者は教会で出会った隣町から来た老人との交流を通じて、メンフィスの人々の純朴さと暖かさを実感。老人の率直で親切な性格と、300キロもの距離を走って著者を礼拝に誘う約束を守る誠実さに感動を覚える。

予想外の訪問者:日曜の朝、約束を果たす

著者が半ば軽い気持ちで受けた老人の招待は、予想外に現実のものとなった。それは日曜の早朝、長い距離を老人が運転する年代物のポンコツバンで果たされた約束の瞬間だった。ドアをノックする音で目覚めた著者は、驚きとともにドアを開けると、そこには老人とその孫たちが立っていた。彼らは、約束を守るために、午前2時半に起きて300キロも離れた地から来てくれたのだ。孫たちも眠そうに目をこすりながら、しかし嬉しそうに著者に挨拶をした。

約束を守る心:メンフィスの老人との感動的な出会い

著者が軽い気持ちで受けた老人の招待が現実のものとなり、早朝に長距離を運転して訪れた老人とその孫たちとの出会いは、著者に深い感動を与えた。この出来事は、メンフィスの人々の真摯さと信頼性を象徴している。

アメリカの多面性を再発見

テネシーの自然と文化の融合


テネシー州は、豊かな森、湖、草原に恵まれた美しい自然環境を有し、そこに住む人々は純朴で、大都会への憧れよりも地域コミュニティと自然環境を大切にしている。著者はこの地での経験を通じて、アメリカの多様な顔を知る。

アメリカの隠れた魅力:テネシーとバージニアの美しさ


大都会のイメージが強いアメリカであるが、テネシー州のような地域はその一面に過ぎず、実際には純朴で美しい田舎が多くを占めている。著者は全米を旅して、特にテネシーバージニアの美しさに心を奪われた。

メンフィスの観光スポット

エルビス・プレスリーの足跡をたどるメンフィス


メンフィスは音楽の街でもあり、特にエルビス・プレスリーがここから出発し世界的なスターとなったことは街の誇り。彼の家、プレスリー・マンションや初めてレコーディングを行ったスタジオなど、エルビスに関連する観光スポットが多く残されている。

公民権運動の悲劇:マルティン・ルーサー・キング牧師


メンフィスには、公民権運動の指導者であったマルティン・ルーサー・キング牧師が暗殺されたモーテルがあり、その場所は今でも保存されている。この悲劇の地を訪れることで、著者はアメリカの歴史の重みを感じる。

ホストファミリーとの貴重な時間:心に残る絆


メンフィスでの3ヶ月は、著者にとって人生の大切な一部となっており、その時期に育まれたホストファミリーとの絆は今でも色褪せない。この経験は、著者がアメリカという国を理解し、深く愛するきっかけとなった。

変わるアメリカのイメージ:純朴な人々との出会い


この経験を通じて、著者のアメリカに対するイメージは大きく変わり、純朴な人々との出会いを通じて、その国の多様性と深さを理解した。アメリカという国の真実は、大都会の喧騒だけでなく、メンフィスのような静かで穏やかな地域にも存在する。

【まとめ】メンフィス、テネシー州:アメリカのホストファミリーでの思い出<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

  1. テネシー州メンフィスでのホストファミリーとの共同生活が著者にとって特別な意味を持つ
  2. バイブルベルト地帯にあるテネシー州は、信仰深いキリスト教徒が多く、伝統的なアメリカの価値観が残る
  3. 教会で知り合った隣町の老人との出会いが著者に深い印象を残す
  4. 著者が軽い気持ちで受けた老人の招待が現実のものとなり、感動を与える
  5. メンフィスの老人との出会いがアメリカ人の真摯さと信頼性を象徴
  6. テネシー州の豊かな自然環境と地域コミュニティを重視する人々
  7. テネシーとバージニアがアメリカの美しい州として著者に強い印象を与える
  8. メンフィスはエルビス・プレスリーの故郷であり、彼に関連する観光スポットが多数存在
  9. マルティン・ルーサー・キング牧師が暗殺されたモーテルがメンフィスにあり、公民権運動の重要な地
  10. メンフィスでのホストファミリーとの時間は著者にとって大切な思い出となり、アメリカへの愛情を深める
  11. メンフィスでの経験が著者のアメリカに対するイメージを変え、国の多様性と深さを理解させる
  12. アメリカの本質は大都会の喧騒だけでなく、静かで穏やかな地域にも存在することを著者が認識

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