フランスのシェルブールは、ただの観光地ではありません。ここは、カトリーヌ・ドヌーヴ主演のフランス映画の名作「シェルブールの雨傘」の舞台であり、ポール・モーリアによる感動的な映画音楽でさらに知られています。
この記事では、シェルブールの観光スポットと、映画の魅力が現実の世界でどのように融合しているかを探ります。映画のファンはもちろん、フランスの豊かな文化と歴史に興味を持つすべての旅行者にとって、シェルブールは必見の地です。
- シェルブールの地理的な位置とその観光的魅力。
- 「シェルブールの雨傘」という映画の背景としてのシェルブール。
- シェルブールに関連するフランス映画の歴史と文化。
- カトリーヌ・ドヌーヴとポール・モーリアの映画における影響とその意義。
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【原文】海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ「シェルブールの雨傘” フランス 観光「映画の旅」」
「シェルブールの雨傘” フランス 「映画の旅」:原文そのまま
シェルブールの雨傘” フランス 「映画の旅」
今は、 亡くなってしまったが、 映画評論家の「淀川長治」氏が、 ある雑誌の対談で、「いやー、昔の“白黒映画” には名画が多かったですね。」 と言っていことがある。 彼は、映画評論家である以上、私情を交えて 「映画評論」 をすることが許されない。 生涯20000本近い映画を観たという彼は、どの映画でも、その「良い所」を見つけて評論していたのだが、その彼が、ある時、チャップリンの映画は、後にも先にもない、 「最高傑作」であると絶賛したことがある。 亡くなる1年ほど前のことである。 チャップリンの映画には「ペーソス」 があり「こころ」 がありました。 映画は「カラー」になる前の 「白黒」 時代の方がはるかに「名作」が多かったですね・・・。と語っていた。 彼が、 まさに、 自分自身の「本音」をぶちまけた「瞬間」 だった。
そんな彼が、ヨーロッパ映画、 「道」、 「ブリキの太鼓」、 「自転車泥棒」、そして 「鉄道員」 等を絶賛した後、こう言っていた。 やはり、映画は、 “人間性”をむきだしにして表現しているものが 「感動」を与えてくれるんですね・・・。そして、 戦後、 アメリカから入ってくる映画ばかりを観ていると、本当の「映画を観る目」 が養われなくなる可能性もあります。 だから、 是非とも昔の、「ヨーロッパ映画」 を観てくださいねとも言っていた。 そんな、 映画の中で、彼が、 すすめていた映画の中に、 「シェルブールの雨傘」 があった。 僕は、その“シェルブール”の町へ行ったことがある。
“シェルブールの雨傘” といえば、 “カトリーヌ・ドヌープ” 主演で、その「映画音楽」と共に、 有名になった映画である。 運命に引き裂かれた“恋” のせつなさを描いたものだった。 ツアーで、「シェルブール」へ行くことは、きわめて稀なことである。 そのツアーは “バス旅” であった。 バス旅は、フランス全土のおもだった 「観光地」 を巡るものだが、 「マルセイユ」 や 「ニース」 を巡るのはともかく、 特に 「観光地」 でもない “シェルブール” を訪れることはめずらしい。 シェルブールは、ドーバー海峡にも近い、イギリス海峡に面した、 「港町」である。 港町であるうえに、この町は、フランス第3の「軍港」にもなっている。 それほど、大きな「街」ではない。 また、フランスの 「街」にありそうな“華やかさ” もない。 どちらかというと、 しっとりと落ち着いた、 イギリス的な雰囲気を持った 「町」 である。 どこか、 「ロンドンの下町」 に似た雰囲気がある。 地理的にも、 「海峡」 に近いため 「雨」 がしとしとと降る、 どこかイギリス的な気候である。 まさに、 映画の題名にもなっている “雨傘” が必要な気候なのだ。
ツアーが、 シェルブールに入った時、僕は、 学生のころに観た、 「白黒」のこの映画をなつかしく思い出した。 この 「街」で、小さな「雨傘を売る店」を経営する母娘の話である。 この店の店員をしている娘が、 ガソリンスタンドで働く男“ギイ”と「恋」に落ちる。 母親は、2人の若さに 「結婚」 を反対するが、ギイは、やがて、「徴兵」 で、 シェルブールから 「出征」 してゆく。 連絡は取り合っていたものの、ギイは負傷し、 入院で、連絡は途絶える。 もともと2人の 「結婚」に反対だった母親は、すでに 「ギイ」 の子供を宿していた娘を前途有望な「宝石商」の男と結婚させ、娘は、 「ギイ」と青春時代を過ごした「シェルブール」の街を去って “パリ”へと出てゆく。 戦場から「帰還」し、事実を知った「ギイ」 は “自暴自棄” になるが、 やがて彼も結婚し、念願の「ガソリンスタンド」 を持ち、家族も持ち、暮らし始めていた。 あるクリスマスの「雪の日」の夜、彼の「ガソリンスタンド」 につけた1台の車が、 「偶然」 、 パリからこの「街」に帰っていた 「昔の恋人」 だったのだが・・・。 映画のラストシーンである、 「雪の中」 ガソリンスタンドで、お互い、違う運命を歩き始めた かっての 「恋人同士」 が見つめ合うシーンが印象深かった・・。
シェルブールの 「街」に降りたった時、30年前の 「白黒映画」 の中で見たシェルブールの 「街並み」 が頭をよぎった・・・。 僕にとっては、最初で、 最期の「貴重」な体験をしたツアーだった・・・。
※著作権者:「O氏」
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海外ツアーコンダクターとして世界を旅した経験豊かな旅行家であり、その深い洞察と豊かな表現力で旅の魅力を伝える当ブログに登載した「旅行記と旅エッセイ」の著者(※著者から当ブログへの掲載の承諾を得ています。)※著者からの挨拶
- 過去の情報であることの確認: この記事の内容は過去の体験に基づいており、現在の状況と異なる可能性があることを理解してください。
- 最新情報の確認の重要性: 道路状況、観光地のアクセス、安全基準などに関しては、事前に最新の情報を確認することが重要です。
- 法律と規制の遵守: 現地の法律や規制、特に軍事施設や制限区域へのアクセスに関しては、適切な許可や手続きを確認し、従うようにしてください。
- 安全と責任ある旅行の実践: 旅行計画を立てる際には、安全を最優先に考慮し、責任ある行動を心掛けることが必要です。
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【要約・解説】「“シェルブールの雨傘” フランス 観光『映画の旅』」<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>
- フランスの隠れた魅力:シェルブールの街を巡る
- フランス映画の名作「シェルブールの雨傘」と街のロマンス
- シェルブール観光:港町の静かな魅力とイギリス海峡の景色
- 映画評論家の視点:シェルブールを訪れるべき理由
- 白黒映画の世界への旅:シェルブールの街並みと歴史
- シェルブールの風景と映画の交差点:観光客としての体験
フランスの隠れた魅力:シェルブールの街を巡る
フランスの北部に位置するシェルブールは、観光マップ上でしばしば見落とされがちな港町です。
ドーバー海峡に面し、イギリス海峡の穏やかな風が吹き抜けるこの町は、その落ち着いた雰囲気と独特の魅力を持っています。
フランス映画の名作「シェルブールの雨傘」と街のロマンス
シェルブールの街歩きでは、古い建物と現代の建築が融合した街並みを楽しむことができ、フランスの他の都市とは一線を画す体験ができます。
カトリーヌ・ドヌーヴ主演の映画「シェルブールの雨傘」は、この小さな港町を世界中に知らしめました。映画は、運命に翻弄される恋人たちの物語を通じて、シェルブールの美しい景色と雨のロマンティックな情景を映し出しています。
映画のファンであれば、そのシーンを実際の地で再現することができ、映画の中に入り込んだような感覚を味わうことができます。
フランス映画の名作「シェルブールの雨傘」のあらすじ(カトリーヌ・ドヌーヴ主演)
映画「シェルブールの雨傘」は、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の感動的なラブストーリーです。シェルブールの小さな雨傘店の娘ジュヌヴィエーヴは、ガソリンスタンドで働く若者ギイと恋に落ちます。二人の愛は純粋で強いものでしたが、ギイがアルジェリア戦争のため徴兵されることにより、離ればなれになってしまいます。連絡が途絶える中、妊娠したジュヌヴィエーヴは母の勧めで裕福な宝石商と結婚し、パリへと移り住みます。戦争から帰還したギイも別の女性と結婚し、新たな人生を歩み始めます。物語の終わりに、偶然の再会がありますが、二人はそれぞれの道を歩む決意を固め、静かに別れます。この映画は、運命の翻弄と切ない恋愛を美しく描き出し、このラストシーンは多くの人々に感動を与えました。
主演「カトリーヌ・ドヌーヴのら略歴
カトリーヌ・ドヌーヴは1943年生まれのフランスの名女優で、1957年にデビューしました。彼女は1964年の『シェルブールの雨傘』で国際的な名声を獲得し、『レパルション』や『インドシナ』などの映画に出演し、アカデミー賞を受賞しました。ファッションアイコンとしても知られ、イヴ・サンローランとの関係で特に有名です。女性の権利と多様性を支持する社会的な活動も行っており、彼女のスタイルと才能はフランス映画界を象徴しています。
シェルブール観光:港町の静かな魅力とイギリス海峡の景色
シェルブールは、フランスの軍港としての歴史も持ち合わせており、港町特有の静けさと力強さが同居しています。
港からは、イギリス海峡を一望でき、時には壮大な海の景色に心を奪われることでしょう。港周辺では、地元のレストランやカフェで新鮮な海の幸を楽しむこともできます。
- ウェブサイト: Normandy Tourism – シェルブール.
映画評論家の視点:シェルブールを訪れるべき理由
映画評論家の淀川長治氏は、彼の生涯にわたる映画評論の中で、「シェルブールの雨傘」を高く評価しました。彼のような映画愛好家が推奨するこの町は、映画の魅力を超えた、現実の美しさを持っています。
シェルブールは、映画ファンだけでなく、歴史や文化に興味を持つ旅行者にも深い感動を与えることでしょう。
映画評論家「淀川長治」の経歴
淀川長治(1909年3月9日 – 1998年7月30日)は、日本の映画評論家、テレビ司会者です。大阪府出身で、生涯に20,000本以上の映画を観賞しました。特に外国映画の評論で知られ、その穏やかでわかりやすい解説スタイルは幅広い層に愛されました。彼の代表的な番組「日曜洋画劇場」の司会は、長年にわたり続けられ、映画愛好家としての地位を築きました。映画の魅力を多くの人に伝え、日本の映画文化に大きく貢献した人物として記憶されています。
白黒映画の世界への旅:シェルブールの街並みと歴史
シェルブールの街並みは、かつて白黒映画で描かれた情緒溢れるシーンを思い起こさせます。この街を訪れることで、昔ながらのフランスの趣を感じることができます。
歴史的な建造物や、伝統的な市場を訪れることで、過去へのタイムトラベルのような体験ができるでしょう。
シェルブールの風景と映画の交差点:観光客としての体験
シェルブールを訪れた旅行者は、映画のシーンと現実の風景が交差する瞬間を体験できます。特に映画「シェルブールの雨傘」のファンであれば、その場所が持つ特別な意味を感じ取ることができるでしょう。
雨の日に傘をさして歩くだけで、映画の一部になったような感覚に浸ることができます。
まとめ:「“シェルブールの雨傘” フランス 観光『映画の旅』」<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>
- シェルブールはフランス北部の港町で、しばしば観光地として見落とされる
- 映画「シェルブールの雨傘」で知られ、運命に翻弄される恋人たちの物語が描かれている
- 映画ファンは実際の地で映画のシーンを再現し、映画の中に入り込んだような感覚を味わうことができる
- シェルブールはフランスの軍港としての歴史も持ち、港町特有の静けさと力強さが同居する
- 港からはイギリス海峡を一望でき、地元のレストランやカフェで新鮮な海の幸を楽しむことができる
- 映画評論家淀川長治氏は「シェルブールの雨傘」を高く評価し、映画ファンだけでなく、歴史や文化に興味を持つ旅行者にも深い感動を与える
- シェルブールの街並みは白黒映画で描かれた情緒溢れるシーンを思い起こさせる
- シェルブールを訪れた旅行者は映画のシーンと現実の風景が交差する瞬間を体験できる
- 雨の日に傘をさして歩くだけで映画の一部になったような感覚に浸ることができる
- 記事の内容は過去の体験に基づいており、現在の状況と異なる可能性があることを理解している
- 道路状況、観光地のアクセス、安全基準などに関しては、事前に最新の情報を確認することが重要
- 現地の法律や規制、特に軍事施設や制限区域へのアクセスに関しては、適切な許可や手続きを確認し、従うようにする
- 旅行計画を立てる際には、安全を最優先に考慮し、責任ある行動を心掛けることが必要
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