畳が沈む原因は経年劣化や湿気、シロアリの影響などが考えられます。本記事では、畳の沈みをDIYで修理する具体的な方法と手順を解説します。昭和レトロな実家を守りながら、畳の修理で快適な生活環境を取り戻しましょう。初心者でも取り組める手軽な修理法から、業者に頼むべきケースまで、分かりやすく説明します。
- 畳が沈んで困っている人
- DIYで家のメンテナンスに挑戦したい人
- 昭和レトロな家を維持したい人
- 畳の修理方法を知りたい初心者
- 畳が沈む原因について理解できる
- DIYでの修理手順を具体的に学べる
- 修理に必要な道具とその活用方法を知る
- 業者依頼が必要なケースの見極め方が分かる
畳が沈む原因を知り、修理方法を考える!DIYで昭和レトロな実家を守る
- 昭和レトロな家の特徴と畳の役割
- なぜ畳が沈むのか?よくある原因を解説
- 畳の沈みがもたらす問題:健康・安全・資産価値への影響
- DIYで修理するべきか業者に頼むべきか:判断のポイント
- 実家の沈む畳のメンテで得られる家族の思い出と安心感
昭和レトロな家の特徴と畳の役割
昭和時代に建てられた家の特徴として、「木造モルタル構造」が一般的で、特に1950〜1970年代の住宅は当時の技術と文化を反映したスタイルを持っています。この時代の住宅には以下の特徴があります:
- 自然素材を使用:昭和の家には、木材や畳などの自然素材が多く使われ、温かみと独特の匂いが感じられる空間が生まれました。畳の草の香りは、特に当時の生活の記憶に深く結びついており、現代においてもその香りに懐かしさを感じる人が多いです。
- 畳の多機能性:
- 断熱性と調湿性:畳は日本の四季に対応するために重要な役割を果たしていました。冬の寒さを防ぎ、夏の暑さを和らげる断熱性に優れ、湿気の多い夏の時期には湿度を吸収する調湿性も持っています。このため、畳は家の中で快適な生活環境を維持するために非常に効果的でした。
- 家族の暮らしを支える場:畳の上は、家族の集いの場所であり、子供たちの遊び場であり、そして時には布団を敷いて寝る空間でもありました。畳は一つの空間で多機能な役割を持ち、ライフスタイルに柔軟に対応していたことから、家族全員にとって重要な存在でした。
- 建築技術と基礎の問題: 昭和の家では、床下の基礎がコンクリートではなく「土台が土」の場合が多く、これは当時の一般的な建築技術に起因します。この土台の構造は、湿気がたまりやすい問題を抱えており、畳の劣化を促進させることになりがちです。この基礎の問題が、現在に至るまで畳の沈みや床の弱さといった課題を生んでいます。
こうした昭和の家の特性を理解することは、畳の沈みが単なる経年劣化だけでなく、時代の背景や建築技術の結果であることを知り、修理を行う際の出発点になります。
なぜ畳が沈むのか?よくある原因を解説
畳が沈む原因について、いくつかの典型的な要因をより詳細に解説します。
- 経年劣化:
畳は通常、表面の「畳表」と、芯材である「畳床」の2層で構成されています。年月が経つにつれ、畳表が摩耗し、畳床の繊維や素材が踏まれることで圧縮され、次第に沈んでいきます。また、畳床の中に使用されている天然素材(稲わらなど)は、乾燥や湿気の繰り返しで徐々に劣化し、元の形状を保てなくなります。昭和時代の家においては、何十年もの間、同じ畳を使用することが多く、畳床の劣化が進んでしまうのは避けられません。 - 湿気とカビ:
湿気が多い環境では、畳床の中に湿気がたまり、これが原因でカビが発生します。特に昭和の家は、窓が小さく、風通しが十分でないことが多いため、湿気がたまりやすくなります。カビが発生すると畳の繊維を破壊し、畳の強度が弱まり、沈みやすくなるのです。湿気は畳の内部にカビやダニを引き寄せるため、健康にも悪影響を及ぼす恐れがあります。 - シロアリの被害:
シロアリは湿った木材を好むため、湿気が多い家ではシロアリによる被害が発生しやすくなります。昭和の家の多くは床下が土であるため、地面からシロアリが侵入し、畳床や床下の木材を食害することがあります。シロアリが侵食すると、畳だけでなく床全体の強度が低下し、家全体の構造にも悪影響を及ぼす可能性が高まります。 - 床下の地盤沈下:
床下の基礎が土である場合、地盤の動きや水分による締まりが原因で地盤が沈下することがあります。この場合、家全体の構造の一部が沈み、結果として畳が沈むことにつながります。土の地盤は水分の影響を受けやすく、特に雨の多い地域では地盤沈下のリスクが高くなります。
これらの原因を診断するには、畳を一部めくり、下地や床下の状態を直接確認することが重要です。これにより、どの部分が問題となっているかを明確にし、適切な対策を取ることができます。
畳の沈みがもたらす問題:健康・安全・資産価値への影響
畳の沈みを放置することで、家族の生活や住宅の資産価値にどのような影響を与えるのかを深掘りして解説します。
- 健康面への影響:
畳が沈むことで生じた隙間や、湿気がたまりやすくなった床下は、カビやダニが発生する温床になります。カビは室内の空気を汚染し、アレルギー症状を引き起こす要因となります。特に、喘息持ちの人や小さな子供、高齢者にとっては重大なリスクです。昭和の家は自然素材を使用しているため、一見健康的ですが、湿気が管理できない場合、逆に健康に悪影響を及ぼす要因ともなり得ます。 - 安全面への影響:
畳が沈むことで、床全体に不均衡が生じます。これは、畳の上を歩く際に予期しない高さの変化があり、転倒のリスクを増加させます。特に高齢者がいる家庭では、床の段差が原因での転倒は骨折などの大怪我につながる可能性が高いため、畳の沈みを放置することは大変危険です。 - 資産価値の低下:
畳が沈んでいる家は、購入希望者からの印象が良くありません。家全体が劣化していると感じられ、売却時の評価額が下がる可能性があります。適切にメンテナンスを施し、畳の沈みや床の不具合を修理しておくことは、家の資産価値を維持・向上させるために非常に重要です。
DIYで修理するべきか業者に頼むべきか:判断のポイント
畳の沈みを修理する際にDIYと業者のどちらを選ぶべきかを、判断のポイントに基づいてより深く考えます。
- DIYが適している場合:
- 軽度の沈みの場合:例えば、畳の部分的な沈みであれば、畳の下に木材やクッション材を挿入することで、簡易的に修理が可能です。必要な道具(ジグソー、インパクトドライバー、木材など)が揃っている場合、費用を抑えつつ修理することができます。
- 昭和の家に対する愛着が強い場合:DIYでの修理は、家への愛着をさらに深めるプロジェクトとして捉えることができます。自分自身で畳の修理を行うことは、家族の思い出を自分の手で守ることにもつながり、非常に意義深い体験となるでしょう。
- 業者が必要な場合:
- 大規模な腐食が見られる場合:畳を支える下地や床全体が腐食している場合には、部分的な修理では不十分です。木材の交換や床全体の補強が必要で、専門的な知識と技術を持つ業者に依頼することが最適です。
- シロアリ被害が確認される場合:シロアリの駆除には特殊な薬剤と技術が必要です。また、再発防止のために専門的な処置が必要となるため、信頼できる業者に依頼するのが望ましいです。シロアリの被害は一度進行すると修復が難しくなるため、早めに専門業者に相談することが推奨されます。
DIYで修理する場合でも、事前に状況をしっかりと確認し、自分で行える範囲かどうかを見極めることが重要です。また、業者を選ぶ際には、信頼性のある口コミや実績を確認し、訪問販売には十分な警戒が必要です。
くれぐれも訪問販売の業者には気をつけてくださいね。たとえば「役所の依頼で排水溝の点検に来ました」などと言って「家族構成」を聞き込んだり、「湿気が多いようですから、床下に潜って点検しましょう」などと言って「腐ってます」「シロアリがいます」などと嘘ついてお金を騙し取っていく等の事件はよくあっています。
実家の沈む畳のメンテで得られる家族の思い出と安心感
畳はただの床材ではなく、家族の歴史が刻まれた場所です。沈む畳のメンテをすることにはどのような意義があるのでしょうか。
- ノスタルジーの共有:
畳の上で過ごした記憶は、多くの人にとって特別なものです。子供の頃、兄弟姉妹と遊んだ思い出、父母が客を招いて酒宴を開いて楽しんでいた光景。畳の修理を通してこれらの記憶を守ることは、その場の温かい雰囲気を再現するための重要な行為です。ノスタルジーは、家族の絆を深める大切な感情であり、それを共有することが家族の価値を引き継ぐことになります。 - 心理的な安心感:
実家がしっかりとした状態で維持されていることは、家族全員にとっての心の安定にもつながります。特に、高齢の親が住んでいる場合、家が安全であることは心理的な安心感をもたらします。また、畳がきれいに整備されていることで、「また帰りたい」と思える場所があることは、遠方に住む家族にとっても大きな安心材料です。 - 未来への資産:
畳を修理し、昭和レトロな実家を守ることは、次世代への大切な財産として家を引き継ぐ準備をすることでもあります。DIYで修理を行うことで、家への愛着が増し、家族の歴史を自分の手で守っているという実感を得ることができます。これは、物質的な価値だけでなく、家族の歴史や思い出といった「心の財産」を次の世代に残すことでもあります。
畳の修理は、単に「床を直す」ことではなく、家族の思い出を守り、家族の安心感を育むための非常に重要な行為です。それは、家族の歴史に対する感謝の気持ちを表現し、次の世代にもその価値を伝えていく一つの手段です。
たとえ解体することとなったとしても、「心の財産」を次世代へ残すことができると思います。
実践!沈む畳をDIYで修理する手順と注意点
- DIY修理に必要な道具一覧:ジグソーとその活用法
- 沈む畳の修理手順を解説:初心者でもできる方法
- DIYの失敗を防ぐコツと気をつけるべき注意点
- シロアリや湿気が原因の場合の対応策:DIYと業者の使い分け
- 修理後の畳を長持ちさせるメンテナンス方法
- 事例:私が行った沈んだ畳のDIY~義実家の場合
DIY修理に必要な道具一覧:ジグソーとその活用法
畳の沈みを修理するためには、適切な道具を揃えることが作業の成功の鍵です。それぞれの道具がどのように役立つのか、また具体的な活用法について詳しく解説します。
- ジグソー(電動のこぎり)
- 用途と利点:ジグソーは木材をカットするための電動工具で、曲線や直線を自在に切ることができます。畳の下に入れる補強材は床下の状況に応じた形状にカットする必要があるため、ジグソーの柔軟なカット機能が非常に役立ちます。
- 具体的な活用法:床下の補強材として使う木板を切り出す際、畳や床板の隙間に合うように正確に切る必要があります。ジグソーを使うことで、床下の不規則な空間にぴったりとフィットする木材を準備できるため、安定性を確保することができます。
- インパクトドライバー
- 用途と利点:インパクトドライバーは木材をしっかりと床下に固定するために使います。通常のドライバーよりも大きなトルク(回転力)を持っているため、木材を確実に固定することができます。
- 具体的な活用法:床下に補強材を取り付ける際、木材が動かないように固定する必要があります。インパクトドライバーを使うことで、短時間で木材を強固に固定し、畳が再び沈むことを防ぎます。
- メジャーと鉛筆
- 用途と利点:作業前にしっかりと計測することが正確な作業の第一歩です。メジャーを使って補強材の寸法を測り、鉛筆で切る場所をマーキングすることで、床下にしっかりフィットする補強材を作ることが可能です。
- 具体的な活用法:畳を持ち上げて床下を確認した後、床下の空間の寸法をメジャーで測定し、木材に鉛筆でマーキングします。ジグソーでのカットはマーキングに沿って行うことで、正確なサイズの補強材を作ることができます。
- ゴムハンマー
- 用途と利点:ゴムハンマーは、畳や補強材を慎重に位置調整するために使います。木材や畳を破損しないように、柔らかい力で叩くことができるのが利点です。
- 具体的な活用法:補強材を床下に配置する際、位置が少しずれている場合にはゴムハンマーで軽く叩き、正しい位置に調整します。これにより、しっかりと床に固定することができます。
沈む畳の修理手順を解説:初心者でもできる方法
畳の沈みをDIYで修理する際の手順を、初心者でもわかりやすく理解できるように、各ステップをより具体的に解説します。
- 畳を持ち上げる手順
畳を持ち上げる際は、まず畳の端から工具を差し込み、慎重に力を加えて少しずつ浮かせます。特に古い畳の場合、畳表が劣化していて破れやすいので、丁寧に扱うことが重要です。畳を完全に外す際には、持ち上げた部分を徐々に持ち上げながら、重みを均等に分散させるように持ち上げるのがコツです。 - 床下の状態の確認
畳を外したら、床下の構造を確認します。湿気がたまっているか、シロアリが侵食していないかをしっかりと観察しましょう。床下の木材が腐食していた場合には、補修が必要です。湿気が多い場合には、床下を乾燥させるために風通しをよくし、数日間放置することも検討してください。 - 補強材のカットと準備
次に、補強材を準備します。メジャーを使って床下のスペースを正確に測り、その寸法に合わせて木材をカットします。ジグソーでカットする際は、安全を確保するために手袋と保護メガネを着用してください。また、カットした木材はサンドペーパーでエッジを滑らかにすることで、怪我を防ぎ、床下での取り付けがスムーズになります。 - 補強材の設置と固定
補強材を床下に設置する際には、木材を床下にしっかりと当てがい、位置を確認してからインパクトドライバーで固定します。この際、床下の梁(はり)に沿って木材を置くことで、安定性が高まります。また、木材の間隔は適度に取ることで均一に荷重を分散できます。木材同士が密着しすぎないようにし、若干の余裕を持たせることで、湿気による膨張を吸収できるようにするのもポイントです。 - 畳を元に戻す
補強材がしっかりと設置されたら、畳を元に戻します。このとき、畳が床にしっかりと収まるように調整し、畳が浮かないように軽く押し込みます。畳の位置を正しく戻すことで、安定感が得られ、再び沈み込むリスクを軽減します。また、畳を敷き直した後は、畳の四隅を軽く叩いて位置を整えることが重要です。
DIYの失敗を防ぐコツと気をつけるべき注意点
畳の修理をDIYで行う際に、失敗を防ぐためのポイントと注意事項をさらに深掘りして説明します。
- 原因の見極めを正確にする
畳の沈みを修理する前に、原因を誤らないことが最も重要です。畳の沈みにはさまざまな原因がありますが、例えばシロアリ被害と湿気による腐食では対処方法が異なります。そのため、畳をめくった際に、木材の状態、湿気の量、シロアリの兆候(木屑や穴など)を観察し、どの対策が最適かを慎重に判断する必要があります。 - 計測は二度確認する
補強材をカットする際には、「二度計測、一度カット」がDIYの基本です。計測を誤ると補強材が正しく収まらず、結果として安定感のない修理になってしまいます。マーキングをした後にもう一度確認し、カットすることで失敗を防ぐことができます。 - 適切なネジと道具を使う
補強材を固定する際には、適切な長さのネジを使うことが大切です。ネジが短すぎると木材がしっかりと固定されず、逆に長すぎると床下の別の部分に影響を与えてしまう可能性があります。また、木材が割れないように、ネジの打ち込みには慎重を期す必要があり、場合によっては下穴を開けることで割れを防ぐことができます。 - 安全対策を徹底する
ジグソーやインパクトドライバーなどの電動工具を使用する際は、安全第一で作業を進めることが重要です。手袋をして手を保護すること、保護メガネをつけて飛び散る木屑から目を守ること、電動工具を使う際には周囲に人がいないことを確認してから作業を開始することなど、安全面に十分注意しましょう。 - 湿気対策と防湿シートの使用
床下が湿気を帯びている場合、修理後に再び湿気がたまらないように防湿シートを使用することが推奨されます。防湿シートは床下に敷くことで、地面からの湿気を遮断し、木材や畳の劣化を防ぐことができます。防湿シートを敷く際には、シートが隙間なく床全体を覆うようにすることがポイントです。
シロアリや湿気が原因の場合の対応策:DIYと業者の使い分け
シロアリや湿気が原因で畳が沈んでいる場合の対応策をさらに深掘りし、DIYと業者の使い分けについて詳しく説明します。
- シロアリ被害の見極めと業者の選び方
シロアリの被害が疑われる場合、畳の下に木屑や土の道(蟻道)が見られることが特徴です。シロアリは家の構造全体に影響を及ぼす可能性があるため、被害が見つかった場合には専門の業者に相談することが最善です。業者を選ぶ際は、口コミやインターネットの評判を参考にし、見積もりを複数業者から取り寄せることが推奨されます。また、シロアリ対策には再発防止処置が必要ですので、長期間の保証を提供している業者を選ぶことが重要です。 - 湿気が原因の場合のDIY対策
湿気が原因で畳が沈んでいる場合は、まず床下を乾燥させることが重要です。風通しを良くするために床下の換気口を開けたり、可能であれば床下に扇風機を設置して乾燥を促進させます。また、防湿シートを床下に敷くことで、湿気の再発を防ぐことが可能です。これに加えて、床下換気扇の設置も検討することで、継続的に湿気を排除することができます。 - DIYで行うべきことと業者に依頼すべきこと
- DIYで行うべきこと:湿気対策(換気口の設置や防湿シートの敷設)、軽度の畳の沈み補強。
- 業者に依頼すべきこと:シロアリ駆除、床全体の構造補修、大規模な腐食の修復。業者による駆除や補修を行った後に、DIYで補強材の取り付けなどを行うことで、コストを抑えることも可能です。
最近の闇バイトの募集では、ネット上に「即日即金」などと書かれているようですが、床下詐欺師の場合、「即工即金」をうたい文句にしていました。高齢者を騙すときは、「床下で、即工事をしたふりをして、即お金を騙し取っていく」という手口でした。業者選びは、絶対に一人でしないこと!
修理後の畳を長持ちさせるメンテナンス方法
修理後も畳を長持ちさせるためのメンテナンス方法を、より具体的に説明します。
- 定期的な換気と湿度管理
湿気は畳の劣化を早めるため、定期的な換気が不可欠です。特に梅雨や夏の湿気が高い時期には、毎日換気を行うことが理想的です。また、除湿機を使用して室内の湿度を適切に保つことで、畳や床下の劣化を防ぐことができます。湿度が50〜60%に保たれるようにすることで、カビやダニの発生を抑えることができます。 - 畳の定期的な点検と天日干し
定期的に畳を持ち上げて床下の状態を点検することが重要です。点検により、湿気がたまっていないか、再度沈みが発生していないかを確認できます。また、畳を天日干しすることは、内部の湿気を除去し、カビの発生を防ぐために有効です。ただし、畳を干す際には、直射日光に長時間当てると日焼けしてしまうので、時間を調整して行うようにします。 - 畳表の定期的な表替え
畳の表替えは5年から10年に一度行うことで、畳を長持ちさせる効果があります。表替えを行うことで、見た目も美しくなり、畳の機能性も保持されます。特に畳表が摩耗していると、内部の畳床が劣化しやすくなるため、定期的な表替えが必要です。 - 家具の配置と負担の分散
畳の上に重い家具を長時間置くと、部分的に負担がかかり沈む原因になります。定期的に家具の配置を変えることで、畳全体に均等に負荷を分散させ、畳床の劣化を遅らせることができます。また、家具の脚の下にフェルトパッドを置くことで、畳の摩耗を減らし、負担を軽減することも効果的です。 - 除湿シートや乾燥剤の使用
畳の下に除湿シートを敷くことで、湿気がたまるのを防ぐことができます。また、乾燥剤を使って床下の湿気を吸収することで、湿気による畳の劣化を防止することができます。特に湿気の多い季節には、こうした除湿グッズを積極的に活用することが重要です。
今回のDIYでは、特に家具の配置と負担の分散に気を遣いました。重量のある大型のベッドを2つも置くことに抵抗がありましたが、実の子から見れば、実家にはいろいろな思い出があると思い、その重さに耐えられるように頑丈に床下を補強しました。
事例:私が修理した沈んだ畳のDIY~義実家の場合
まさに昭和レトロな実家
築年数:約60年前に新築された、木造モルタル2階建て住宅。
基礎:床下はコンクリートではなく土。
庭:庭には大きな庭石と植木が配置されている。
状態:家屋は老朽化が進んでおり、畳敷きの部屋では床が落ち込んでいる箇所がいくつもあり、数年以内には解体が避けられない状況。庭も庭石や植木が多く管理が大変。
対象とした部屋
義実家の8畳の和室。
私が結婚した当時、今から40数年前ですが、その頃は交際範囲が広い義父を慕ってくる人が多く、その部屋で宴会などもよく行われていました。義父母が高齢になってからは、義父母の寝室となり、大きなベッドが2つ並べられました。
その後、義父が亡くなり、現在は義母一人が寝起きしています。今も大きなベッドは、2つ並んでいます。
沈む畳とその原因
8畳の和室は、何カ所も沈むところがあり、床板やネタ(根太)がたわんだり、折れたりしていることが予想されました。
そのため、畳を上がてみたところ、床板は薄い幅10センチくらいの板が敷き詰められていました。その床板は柔らかくなっており、手で押さえるだけで割れる箇所が何カ所もありました。さらに、その下にあるネタは折れているところもありました。
土台や大引きや束柱は、目視する限り損傷は見当たらず、また、致命傷となるようなシロアリによる損傷も見当たりませんでした。
このことから、畳が沈む原因は、床板やネタの経年劣化が大きな原因であるものと判断し、措置として、床板とネタを取り替えることとしました。
DIYでの修理を選択
床板とネタはホームセンターで販売されていることから、DIYで修理をすることを選択しました。その中で、「これがなければDIYをしてなかった」と言えるのは、ジグゾー(電動のこぎり)だった。
床板に合板の活用:強度を強くするため合板(ベニヤ板を接着剤で積層して作られた板)を活用することとしました。合板のサイズは910mm × 1820mm、価格は2,500円でした。
ネタに角材の活用:強度を強くするためネタは、それまで使われている角材(35mm × 30mm)より、太い角材(45mm × 45mm)を活用することとしました。価格は、サイズ45mm × 45mm × 2000mmで2,250円でした。
ジグゾーの活用:ジグソーは木材をカットするための電動工具で、曲線や直線を自在に切ることができ、畳の下に入れる床板は床下の状況に応じた不規則な形状にカットする必要があるため、ジグソーの柔軟なカット機能が非常に役立った。
DIYで要した実費
畳1枚につき要した費用を計算したところ、【合計 4,750円/畳1枚】
・【合板】1枚 ~ 2,500円
・【ネタ(根太)】1m × 8本 (2m × 4本) ~ 2,250円
最初は費用がいくら掛かるのか分からず開始しましたが、結果的に、畳1枚で約5千円でした。今回は、8畳ですから、約4万円でした。
DIYで苦労した点
今回のDIYで苦労した点を説明します。
畳1枚分ずつしかできなかったこと
8畳の部屋でしたが、大きなベッドが2つ並んでおり、1つは高齢の義母の就寝するベッドで、もう1つが義父の就寝用ベッドでした。義父が亡くなった後、義父のベッドは義母の布団乾燥用として使われていることから、8枚の畳をⅠ度に上げることができませんでした。しかも、ベッドの重量があり、重たくて移動するのも簡単ではありませんでした。そのため、毎晩、次の畳を上げる場合、2つのベッドをどこに移動させればいいか、図面を書いて考えていました。
ほぼベッドで寝たきりの義母の介護と同時進行での床下工事でした。ベッドをどう動かしてどの畳を上げるか、を検討するのはまるでテトリスのゲームをしているようでした。😆
今後の注意点
今回、DIYで工事ができた理由は、私が年金生活に入り時間的余裕があったことと、義理親の実家のすぐ近くに住んでいることが大きかったと思います。
この義父母の家は、私にとっても「心の財産」ですから、実の子ども達にとってはかけがえのない大きな「心の財産」だと思います。
ただ、DIYによる工事であり、この心の財産を守るためにも今後も経過観察とメンテを続けていきます。
まとめ:【昭和レトロな実家】畳が沈む原因とDIYで修理する方法!
- 畳が沈む原因には経年劣化、湿気、シロアリ被害がある
- DIY修理は道具を正しく準備することが重要
- 軽度の沈みは補強材で対応可能
- シロアリ被害は専門業者に依頼すべき
- 湿気対策として防湿シートの活用が有効
- ジグソーなどの工具で木材をカットし補強する
- インパクトドライバーで補強材を固定する
- 畳の位置を戻して均等に安定させる
- 定期的な点検と湿気対策が長持ちのカギ
- DIYは費用を抑えるための有効な手段
- 畳の沈みを放置すると健康面に悪影響がある
- 軽度の補修でも手間を惜しまないことが大事
- 家族の安心と快適な空間を保つためのメンテナンス
- 畳表の定期的な張り替えが必要
- 畳の修理で昭和レトロな家を守り続ける
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