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【連載⑪】シシリー(シチリア)島、 古代ギリシャへの旅:太宰治の走れメロスの舞台や時代背景がよくわかる<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

【連載⑪】シシリー(シチリア)島、 古代ギリシャへの旅:太宰治の走れメロスの舞台や時代背景がよくわかる<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>
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シシリー(シチリア)島、その魅惑的な景観と複雑な歴史が交錯する古代ギリシャの地を旅することで、太宰治の「走れメロス」の舞台や時代背景を探ることができます。この記事では、シチリア島の古代ギリシャの遺産と、暴君ディオニソスの伝説、そして太宰治の物語が息づくシラクーサを探訪します。映画「ゴッド・ファーザー」に象徴されるマフィアの影響と、時に厳しいと言われる治安の実態にも触れつつ、シチリア島の魅力をたどる観光モデルコースをご紹介。過去と現在が織りなす豊かな文化の層を通じて、「走れメロス」の背景にある古代世界へと深く潜り込んでいきます。

ただし、この記事(原文)の内容は過去の体験に基づいているため、現在の状況と異なる可能性があります。訪問前には最新の情報を確認し、法律や規制、安全基準を遵守することが重要です。

  • 「走れメロス」が描かれた古代シチリア島の社会と文化
  • シラクーサとその歴史的背景、特にディオニソスの暴君像
  • シチリア島における古代ギリシャ人の劇場とその演劇体験
  • シチリア島の治安とマフィアの影響についての現実的な理解

※参考:「シシリー島」と「シチリア島」は同じ島の別名です。

シチリア島はイタリア語で Sicilia と呼ばれますが、英語では Sicily と発音されます。 シシリー島は英語由来の名称で、日本ではシチリア島と呼ぶことが多い。

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【原文】シシリー(シチリア)島、 古代ギリシャへの旅:”走れメロス”の舞台や時代背景がよくわかる<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

原文そのまま

シシリー島、 古代への旅

 靴のかたちをしたイタリア半島が、 そのつま先でボールを蹴り上げた位置にあるのがシシリー島だ。 イタリアの首都はローマだが、シシリー島にも島の首都がある。“パレルモ” だ。 しかし、 この “パレルモ” はとても “怖い” 街だ。 とにかく治安が悪い。 というのも、 シシリー島は、 イタリアン・マフィアの巣窟なのだ。 映画 「ゴッド・ファーザー」 に出てきた 「マッシモ劇場」 もこの町にある。

 ツアーでは、バスでこの島の外周を2,3日かけて巡る。 主要な町に立ち寄るのだが、 その1つに、 “シラクーサ” という町がある。 この名前に聞き覚えはないだろうか? ここは、太宰治の「走れメロス」の舞台になった町だ。 しかし、あの物語は、古代ギリシャの暴君の物語だ。 そのとおり、この島はかってギリシャ領であったため、 島全体にアテネのパルテノン神殿のような“神殿” が点在している。 従って、この島の観光は、 “神殿めぐり ” という事になる。 古代から民主政治が発達したギリシャでも、この島だけは例外だった。 ディオニソスという暴君が実在していて人々を苦しめていたのだ。 彼は、自分の政治に反対する者を政治犯として捕らえ、 “ディオニソスの耳”という、今でも残る実際に “耳” の形をした、 高さ40メートルほどの洞窟に幽閉した。 この洞窟は、 中にいて小声で話しても音響効果が抜群によく、洞窟内を反響し、最後に声が外に漏れるようになっている。 捕らえた後でも政治犯達の会話を盗聴するためだ。 それほど、 ディオニソスは、人を信用できない暴君だったのだ。 その暴君に “人を信用するすばらしさ”を教えようとしたのがメロスなのだ。 太宰が、 “ディニソスの耳” の存在を知っていたかどうかはわからないが、この暴君が人を信用できない暴君であったことは確かなのだ。 観光ではこの洞窟を訪れ、ガイドが、音の反響を証明するために中で歌を歌ってくれる。

 また、この町は数学者アルキメデスが生まれた町でもある。町は海辺に面した高台につくられているがとても美しい。 それほど大きな町ではないが、 5000人ほど収容できるすり鉢状の円形劇場がある。 この町に限らず、シシリー島にある町のほとんどにこの規模の劇場が高台に造られている。劇場の最後列と舞台との距離は100メートルも離れている。 マイクも無かった時代に舞台の演者の声が届いたのだろうかと思うが、 その心配はない。舞台の背後は海になっており、 吹き上げる海風がアンプの役割をして、演者の声を“増幅” するという。 試しに舞台に上がって手を打つと、その音は劇場中に響きわたった。 実に、 音響効果が計算し尽くされて設計されている。 改めて、 ギリシャ人の知恵に驚かされる。 古代ギリシャ人は、 最高の音響効果を持った劇場で、暑い夏の夜 涼しい地中海の海風に吹かれながら、たいまつに照らされた舞台の演劇を愉しんでいたのだ。 機会があれば、是非おすすめだ。

     ※著作権者:「O氏」 

著作権者

著作権者:「O氏」

海外ツアーコンダクターとして世界を旅した経験豊かな旅行家であり、その深い洞察と豊かな表現力で旅の魅力を伝える当ブログに登載した「旅行記と旅エッセイ」の著者(※著者から当ブログへの掲載の承諾を得ています。)※著者からの挨拶

  1. 過去の情報であることの確認: この記事の内容は過去の体験に基づいており、現在の状況と異なる可能性があることを理解してください。
  2. 最新情報の確認の重要性: 道路状況、観光地のアクセス、安全基準などに関しては、事前に最新の情報を確認することが重要です。
  3. 法律と規制の遵守: 現地の法律や規制、特に軍事施設や制限区域へのアクセスに関しては、適切な許可や手続きを確認し、従うようにしてください。
  4. 安全と責任ある旅行の実践: 旅行計画を立てる際には、安全を最優先に考慮し、責任ある行動を心掛けることが必要です。

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【要約・解説】シシリー(シチリア)島、 古代ギリシャへの旅:”走れメロス”の舞台や時代背景がよくわかる<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

  • シシリー(シチリア)島の位置と特徴:マフィアは?なぜ?現在は?治安は?
  • シシリー(シチリア)島ツアーの概要:観光モデルコース
  • シラクーサの歴史と特徴:「走れメロス」の舞台となった町
  • ディオニソスの耳の特徴:外に漏れる音響効果が特徴
  • シラクーサとその他の町の特色:数学者アルキメデスの生誕地
  • 古代ギリシャ人の劇場体験:驚くべき音響効果

この旅行記(エッセイ)は実際の旅行の経験に基づいて語っており、その魅力や観光スポットなどが描かれています

以下が要約になります。「メモ」では最新情報が確認できるように関係する公式ウェブサイトなどを示しています。

シシリー(シチリア)島の位置と特徴:マフィアは?なぜ?現在は?治安は?

イタリア半島のつま先に位置するシシリー島。
首都はパレルモ。治安の悪さとイタリアン・マフィアの存在が知られている。
映画「ゴッド・ファーザー」のマッシモ劇場が州都のパレルモにある。

このサイトでは、シチリア島の観光地、アトラクション、村々、料理レシピ、ユネスコ遺産、博物館や公園の地図など、様々な観光情報を提供しています。また、旅行プランやイベント情報も紹介されており、シチリア島への行き方や観光情報も掲載されています。

  1. Wikipedia:シチリアン・マフィアの歴史、活動、注目すべきイベントに関する包括的な情報を提供。特に、ヘロイン取引、政治汚職、武器取引などのさまざまな犯罪活動に関与している。シチリアン・マフィアはアメリカ合衆国にも重要な存在感を持ち、数千人の核となるメンバーや関係者がいると推定​​。
  2. History.com:シチリアン・マフィアの起源と台頭についての洞察。マフィアがシチリアでどのように出現し、犯罪活動に拡大し、政治や経済に影響を与えたかについて議論。また、20世紀におけるマフィアの成長についてもカバーしており、禁酒法時代のアメリカにおける影響も含まれている​​。
  3. Britannica:シチリアン・マフィアの構造と活動について概観を提供。組織の階層構造、領土支配、政府の証人となった元マフィアメンバーが明らかにした組織の運営について説明。また、19世紀にさかのぼるマフィアの歴史的起源についても掘り下げ​​。
  4. Office of Justice Programs:イタリア組織犯罪、特にシチリアン・コーサ・ノストラやカラブリアン・ンドランゲタに関する学術記事やリソースを提供。これらのリソースは、これらのグループの内部組織と文化についての分析を提供し、他の形態の組織犯罪と比較した際の特徴を強調​​。

※英語表記のサイトは、chromeの場合「右クリック>日本語に翻訳」をクリックすると日本語表記になります。

●シチリア島は、マフィアのイメージや軽犯罪の多さから、治安が心配されることがあるが、シチリア島全体が危険なわけではなく、観光客がマフィアに関わることはほとんどない。

●シチリア島で気をつけるべき治安の問題は、スリやひったくりなどの軽犯罪。特に大都市のパレルモやカターニアでは、スクーターに乗った犯人がバッグを奪う事件が多発している。

●これらの犯罪に巻き込まれないためには、以下のような自衛手段をとる。

■貴重品は体から離さない。レストランやお店でも、カバンを目の届かない場所に置かないこと。
■夜道や人目につかない場所、裏道を歩かないこと。
■知らない人には気を許さないこと。特に女性は、声をかけてくる男性に気を許さないこと。
■バッグは道路側に持たないこと。スクーターによるひったくりを防ぐため。
■レンタカーを利用する場合は、ドアをロックし、貴重品を見えないところに隠すこと。


シチリア島には、治安の良い観光地もたくさんあります。タオルミーナやチェファル、リパリ島などの海岸リゾート地や、シラクーサやアグリジェント、ラグーザなどの中小の観光都市は、比較的安全に過ごせる雰囲気があります。

シチリア島は、イタリアの中でも特に魅力的な島です。基本的な注意事項を守っ、素敵な旅行を楽しんでください。

詳細情報 1italiaryokou.info 2siciliaway.com

シシリー(シチリア)島ツアーの概要:観光モデルコース

島の外周をバスで2〜3日かけて巡るツアー。
主要な町に立ち寄る。その中にシラクーサという町が含まれる。

シラクーサは豊かな歴史を持つ都市で、古代の遺跡や美しい海岸線があります。注目すべき観光スポットとしては、壮大なギリシャ劇場、伝説のディオニュソスの耳、色とりどりのオルティージャ市場、美しいドゥオーモ広場、パオロ・オルシ地域考古学博物館、マドンナ・デッレ・ラクリメ聖堂などが挙げられます。また、カステッロ・マニアーチェとカステッロ・エウリアロ、アポロ神殿、アレトゥーサの泉、アルキメデス広場なども見どころです。シラクーサの美しい村々や独特の景観を探索することもできます。

シラクーサの歴史と特徴:「走れメロス」の舞台となった町

「走れメロス」の舞台となった町。
古代ギリシャ領で、島全体にアテネのパルテノン神殿のような神殿が点在。
ディオニソスの暴君時代に政治犯を幽閉した「ディオニソスの耳」という洞窟が存在。

メロス:物語の主人公で、シチリアのシラクーサに住む正直で心優しい青年。暴君ディオニソスによって無実の罪で死刑を宣告されますが、妹の結婚式に参加するために一日の猶予を求めます。

セリヌンティウス:メロスの親友で、彼の代わりに人質として残されることになる画家。メロスの帰還を信じて待ち続けます。

ディオニソス:シラクーサの暴君で、容赦ない裁判と冷酷な支配で知られる。メロスを死刑に処するものの、最終的には彼の忠実さに感銘を受けて許します。

これらのキャラクターは、友情、信頼、そして人間性の力を象徴しています。

●太宰治の短編小説「走れメロス」は、ギリシャ・ローマ時代からヨーロッパに渡る長い系譜を持つ伝承に基づいています。●この物語は、古代ギリシアのダモンとピシアスの伝説、そしてフリードリヒ・フォン・シラーの詩「Die Bürgschaft」に由来しています。●太宰は、シラーの詩を基に、新たな場面や人間の弱さ、心理描写、ユーモアを加えて独自の作品に仕上げました。●詳細はWikipediaでご確認いただけます。

●シラクサの青年メロス暴君ディオニソスに無実の罪で死刑を宣告される物語。妹の結婚式のため、一日の猶予を得て、友人セリヌンティウスを人質に残し故郷へ走る。●途中、さまざまな困難に遭遇するが、約束の時間までに帰還し、友人の信頼を裏切らない。●メロスの誠実さに感動したディオニソスは、彼を許し、人間の尊厳と友情の深さを示す物語。

ディオニソスの耳の特徴:外に漏れる音響効果が特徴

洞窟内で小声で話しても音が反響し、外に漏れる音響効果が特徴。
観光ではこの洞窟を訪れ、ガイドが音の反響を証明するために中で歌う。

「ディオニソスの耳」とは、シチリアのシラクーサにある有名な観光地です。●これは、古代の石切り場「ラトミア・デル・パラディーゾ」の一部である人工洞窟です。●特徴的な「S」形の洞窟は、音を16倍に増幅する驚異的な音響特性を持っています。●伝説によると、シラクーサの暴君ディオニュソスは、この洞窟を使って彼の敵を監禁し、上部に隠された小部屋から彼らの話を盗聴していたとされています。●この洞窟を訪れるためには、ネアポリス考古学公園の入場券が必要です。詳細はThe World of Sicilyのウェブサイトをご覧ください。

シラクーサとその他の町の特色:数学者アルキメデスの生誕地

数学者アルキメデスの生誕地。
海辺に面した高台にあり、美しい町。
5000人収容可能な円形劇場があった。

●アルキメデスに関する情報は、アメリカ数学会が運営するウェブサイトで提供されています。●このサイトでは、古代ギリシャの著名な数学者で発明家であるアルキメデスの生涯、彼の発明や数学への貢献、アルキメデスの原理に関する議論などが含まれています。●アルキメデスの業績や人生に興味がある方にとって貴重なリソースです。詳細は、アメリカ数学会のアルキメデスウェブサイトで確認できます。

古代ギリシャ人の劇場体験:驚くべき音響効果

シシリー島の多くの町には、高台に建てられた円形劇場があり、その最後列は舞台から100メートルも離れています。マイクのない時代でも、海からの風が自然のアンプのように機能し、演者の声を劇場全体に届けていました。この驚くべき音響効果は、古代ギリシャ人の知恵の証です。夏の夜、地中海の涼風とたいまつの光の中で演劇は行われていた。訪れる価値があります。

●シチリア島での古代ギリシャ人の劇場体験に関しては、「タオルミーナのギリシャ劇場」が注目されています。この劇場は、シチリア島で最も魅力的な歴史的モニュメントの一つであり、ステージ、オーケストラ、観客席(カヴェア)から成り立っています。3世紀BCに建設され、数千人の観客を収容できました。自然と建築が調和した美しい設計で、完璧な音響特性を持つことでも知られています。詳細はVisit Sicilyの公式ウェブサイトでご覧いただけます。

※英語表記のサイトは、chromeの場合「右クリック>日本語に翻訳」をクリックすると日本語表記になります。

【まとめ】シシリー(シチリア)島、 古代ギリシャへの旅:”走れメロス”の舞台や時代背景がよくわかる<海外旅行の醍醐味を知る添乗員による旅行記&エッセイ>

  1. シシリー島の位置:イタリア半島のつま先にある
  2. パレルモの特徴:シシリー島の首都で治安の悪いイメージがある街
  3. イタリアン・マフィア:シシリー島はマフィアの巣窟
  4. 映画「ゴッド・ファーザー」の関連:マッシモ劇場がパレルモにある
  5. シラクーサの重要性:「走れメロス」の舞台となった町
  6. 古代ギリシャの遺産:島全体に点在する神殿
  7. ディオニソスの暴君:古代ギリシャの時代に実在
  8. 「ディオニソスの耳」の洞窟:特殊な音響効果を持つ
  9. アルキメデスの生誕地:シラクーサには円形劇場もある
  10. 古代ギリシャ人の劇場体験:夜間の演劇と音響効果に注目
  11. シチリア島観光の魅力:自然と歴史が融合した文化体験
  12. 旅行者への安全な旅行の推奨:現地の法律や規制の遵守

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